コンサルタントとは何か?

顧客の立場から思うところを記します。

目次

1.コンサルタントの概略

・名称の基本
・コンサルタントの定義
・コンサルタントの必要性と役割
・コンサルタントの種類

1.コンサルタントの概略

 

名称の基本

 

まずは、基本中の基本を記します。
「コンサルティング」と「コンサルタント」の意味についてです。

「コンサルティング」というのは、業務内容に対して名付けた名称です。
消火活動、プログラミング、接客、診察といった業務の一つです。

一方、「コンサルタント」とは、コンサルティングを行う人に対して名付けた名称です
消防士、プログラマー、販売士、医師といった肩書の一つです。
また、コンサルティングを商う「〇〇経営事務所」・「△△研究所」・「□□コンサルタント」などの法人を指すこともあります。

簡潔に申せば、「コンサルティング」を行う人のことを「コンサルタント」と言います。
「コンサルティング」を行う会社のことを「コンサルタント会社」と言います。

コンサルタントの定義

 

コンサルタントとは、
顧客が困っていること(業務内容や経営方法など)に対して、
専門知識を駆使して相談にのり、
問題点を発見し、原因を発見し、解決策を提案し、支援を行う専門家と専門家集団のことです。

簡潔に換言すると、
「コンサルタントとは、顧客の課題解決を支援する人(又は法人)」です。

コンサルタントの必要性と役割

 

会社と公共団体は、つねに課題を抱えています。

・「商品が売れない」
・「流通コストがかかりすぎる」
・「事務量が増えて忙しい」
・「ビッグデータが流行っているが、自社の業務に応用できないか」
・「工場と流通の環境問題を解決するにはどうしたらよいか」
・「他社から法律的に訴えられた」
・「新規に出店したいが、どこに出店したらいいだろうか」
・「受注があるのに社員の数が少ない。どうしたら社員が集まるか」
・「町に産業がないので若者が転出し、町がさびれる一方だ」
・「新設した大学に受験生が集まらず困っている」
・「管理職が役割を果たしていないが、管理職研修をするテクニックがない」

 

 

通常は、自社の社員が「何が問題なのか」を推測し、解決策を考えて、実行します。

しかし、社会の変化が大きくなり、次の状況が急速に進みました。
・顧客のニーズの多様化。
・業務内容の専門化。
・自社が取り扱う業務内容自体の広範化。
・金融をはじめとした規制緩和による財務政策・新規業務の発生。

その結果、企業内の社員の体験と能力では課題に対処しきれなくなってきました。
それにつれて、コンサルタントの支援が必要となってきたのです。

従来からも、自社社員では解決困難な問題がありました。
その際、例えば財務については税理士や公認会計士、法律については弁護士がコンサルティングを行ってきました。
ところが、社会の変化に伴う課題の専門化が進み、従来以上にコンサルタントの役割が重視されるようになりました。
また、課題が広範囲になり、財務や法律以外の課題が増えてきました。

 

コンサルタントの役割についてまとめます。

(第一の役割)

旧来のコンサルタントと比した現代のコンサルタントの役割とは、
「自らの専門性を活かして会社を支援する」ことです。

(第二の役割)

第二の役割は、「コンサルタントは社外の人間である」ことから生じます。
自社には従来からの人的しがらみや前例優先が多く存在します。
この弊害を棚上げし、「客観的な第三者の立場であるからこそ見えてくる問題点を明らかにすること、および外部から見た意見を明確に伝えること」が、経営陣から求められています。

コンサルタントの種類

 

コンサルタントは、組織におけるあらゆる部門の問題点に関わり解決策を示します。
どの分野に関わるかによって、コンサルタントの種類が細分化されます。

ここでは幾つかの例だけを挙げます。
名称は各コンサルタント会社や個人によって異なります。

経営全体:経営コンサルタント
採用・教育・人事制度:人事開発コンサルタント
IT系:ITコンサルタント
法律・特許:法務コンサルタント
デザイン・CI系:CIコンサルタント
営業・広報:マーケティングコンサルタント
Web戦略:Webコンサルタント
環境:環境コンサルタント
土地有効開発:都市開発コンサルタント

以上わずかな例を挙げましたが、
「コンサルタント」という肩書は国家資格ではありませんので、あらゆる業務に名乗ることができます。
コンサルタントはあらゆる業界と業種に存在します。
「冠婚葬祭コンサルタント」「選挙コンサルタント」「パーソナルカラーコンサルタント」「ダイエットコンサルタント」などもその一例ですね。