顧客の立場から思うところを記します。
目次
1.注目されるITコンサルタント
・ITコンサルタントとは
・ 顧客の立場から見た「ITコンサルタント」とは?
・ITコンサルタントとSEとの違い
2.現代と将来の社会に不可欠のITコンサルタント
1.注目されるITコンサルタント
ITコンサルタントとは
「ITコンサルタント」もコンサルタントの一種です。
会社の「問題点を発見し」→「原因を分析し」→「解決策を示し」→「第三者として支援する」という流れは他のコンサルタントの手順と違いはありません。
ITコンサルタントが他と異なる専門性は、ITの知識を活かして経営に役立てる専門知識があることです。
すなわち、ITコンサルタントとは「ITの知識と力」によってコンサルティングする人です。
ITの領域は広すぎて列挙はしかねますが、五つの領域に分けてみます。
・システム開発
・ハードウェア導入
・ネットワーク構築
・各種パッケージソフト導入と運用支援
・社員へのITリテラシー教育
いかがでしょうか?
全ての専門家になるのは身体がいくつあっても足りませんね。
一つを深く学び、他は最新の状況を理解をしておくのが精一杯なことでしょう。
あれもこれもコンサルタント会社一社の社員だけでやり遂げるというのは困難ですね。
コンサルタント会社の規模や経営方針にもよりますが、各社は分野を絞り込んだ得意分野を持っているものです。
得意分野に特化したコンサルタント会社であっても、得意領域以外の幅広い視野を持ち、協力会社と良好な関係を保ちたいものです。
顧客の立場から見た「ITコンサルタント」とは?
顧客の立場で、ITコンサルタントを雇う局面を書いてみます。
顧客の側から見た「ITコンサルタントの役割」が見えてくることと思います。
顧客は例えば次のような願望を持っています。
「本社と支店とのコンピュータシステムが異なるので同様なシステムにしたい」
「ビッグデータを営業に活かして売り上げに結び付けたい」
「各部署のパッケージソフトと会社全体で導入しているシステムを連携させたい」
「営業全員にパソコンを持たせて、出先で得る情報を瞬時に本社に伝えたい」
「オフコンやパッケージソフトや社員作成のソフトを各部署で使用しているが、共通の操作にしてほしい」
このような願望を自社の社員が解決できれば良いのですが、知識も経験もないのが通例です。
このようなときに企業が助けを求めるのがITコンサルタントです。
顧客の願望をかなえるために「ITコンサルタント」が必要だといえます。
「ITの専門知識を使って、業務と経営を改善してほしい」。
その要望に応えるのがITコンサルタントの役割です。
ITコンサルタントとSEとの違い
念のため、ITコンサルタントとSEとの違いについて、仕事の目的という視点で述べておきたいと思います。
ITコンサルタント → 顧客の課題を解決し経営を支援するのが目的。
SE → 顧客が必要とするシステムを開発・構築するのが目的。
SEは顧客の要望を満たすことが目標ですが、
ITコンサルタントは顧客の要望がそもそも経営の為になっているかから関与し、結果として経営において成果を出すのが目標です。
このように目的が違いますので、プログラマーやSEの体験がないままITコンサルタントになることは理屈上は可能です。
しかし、実際は、プログラマーやSEからITコンサルタントになる人が多いです。
ITコンサルタントは、ある課題を解決するにはどのようなハードとシステムが必要で、その導入にはどれくらいの開発時間とコストが必要かを理解していなければいけません。
実際にプログラミングやシステムを組んだ体験と実感覚を持つ人のほうが理解しやすいですね。
2.現代と将来の社会に不可欠のITコンサルタント
コンサルタントの中で最も注目を浴びる一つがITコンサルタントです。
その理由は3点に整理できます。
1.専門性の高さ
ITに関する事柄は多いうえに、専門性が高く、ITを学んだことがない人にとっては内容を知ることが困難です。
したがって、ITに関することはコンサルタントの支援が必要です。
2.業務の全てに横断的に関わる。
以前のITの活用は、財務は財務システム、流通は流通システム、営業は営業システムと独立していました。
なかにはそれらを統合したソフトも開発されてましたが、各社に対応する汎用性が確保されていたわけではなく、
汎用性があったとしても事務処理に特化し、課題解決に沿ったものではありませんでした。
各社の部署を連結させ、経営に沿ったコンサルタントが必要になりました。
3.ネットへの対応
営業と社内部署との瞬時の連動、ビッグデータの活用、情報漏洩対策など、
情報処理システムの構築と運用が企業の社運に関わるケースが増えてきました。
ネットへの最新の知識と体験がコンサルタントに求められています。
読者がIT業界ですでにお勤めでしたら、上記のことは「ITに携わる者として当たり前だ」とお感じになるかもしれません。
しかし、IT業務に携わったことがない人からすると「かなり専門的なことだ」という意識を持っています。