こんにちは。
昨日のこと、
通勤途上のお寺さんで掲示板を見つけました。
「あきらめるな」が持つ正しさが嫌いでした。
「くらべない」
「あせらない」
「あきらめない」
どれも大切なことですね。
三つとも大切なことではありますが、
掲示板に私の目が留まった理由は、三つの言葉が並ぶ順でした。
私は「あきらめるな」という言葉は、子どものころから大嫌いでした。
力関係によって上位の人が下位の人に対して、しかりつけるニュアンスを感じてしまったからです。
上位の人とは「先生」や「親」や「教科書に書いてありそうなこと」。
下位の人とは子どもの「私」です。
しかし、「あきらめるな」はもっともなことなので、「はい」と答えてやみくもに頑張っていました。
心では「あきらめるな」なんて、もう言わないでほしい!!!
と思いながら。
自分なりに頑張っているつもりだ、でも目標が達せられない。
人はうまくやれているだろう、ダメなのは自分だけだという焦りが湧いてきます。
そんな時に「あきらめるな」と大人は私に言います。
お説教されてもどうしようもないじゃないかという情けなさと反発心が生まれます。
では、大人の今はどうか?
同じなのです。
あきらめてはダメだ、情けない弱味を見せるなという声がします。
同業他社の経営者や役員と比べてしまう自分がいます。
目標に届かない焦りで、居ても立っても居られない気持ちです。
「くらべない」と「あせらない」があるからこそ、「あきらめない」気持ちが芽生える。
お寺さんの掲示板は、
「あきらめるな」の前に、「くらべない」と「あせらない」が書かれてありました。
「くらべない」→「あせらない」→「あきらめない」の順で並んでいます。
ハッとしました。
そして、「あきらめない」という言葉がスッと心に入ってきました。
「そうだ。あきらめずにもう一度やってみよう」というさわやかな気持ちが沸き上がってきたのです。
そうなのですね。
まずは「人と比べないこと」が大切なのです。
自分には自分のやり方がありますから。
そして「焦らないこと、自分のペースで充分だ」と思えば、気持ちのありようが楽になれます。
落ち着いたところで、この穏やかな気持ちを味わっていると、
おのずと「あきらめないぞ、もう少しやってみよう」という気持ちになれるのです。
コンサルに活かすには、、、。
お客さまに、統計分析が示す数値を見せて「あきらめないでください」ということは簡単です。
しかし、お客さまは既に頑張っているのです。
頑張っても頑張っても結果が出ないからこそコンサルタントを入れるのです。
「会社の商品とサービスには他社にない利点がこんなにもあります。他社と比べて悲観する必要はないです」。
「経営陣があせるお気持ちも分かります。しかし中途半端な変化を導入すると、社員が動揺します。
大きなスケールで経営を考えましょう。焦る必要はありません。私が太鼓判を押します」。
こう言いたいですね。
まずは「くらべない」。
次に「あせらない」。
この2点が肝に落ちたならば、自然と「あきらめない」気持ちが芽生えます。
コンサルの役割は、経営陣の不安感に寄り添い「くらべない」「あせらない」安心感を持たせることが大切です。
最後に・・・・
「諦める」「諦念」は、 道理を悟る、真理を諦観する、自分を知り受け入れるという意味もあります。
しかし、今回のブログは、日常会話で使う「あきらめの気持ち」という意味で書きました。
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