12.コミュニケーションの能力をつけるべきは企業側

12.コミュニケーションの能力をつけるべきは企業側

こんにちは。

 

今回は、私が嫌いな言葉、「コミュニケーション能力」について思うことを書きます。

 

 

経団連 新卒採用に関するアンケート調査結果

 

まずは、経団連(日本経済団体連合会)が2017年11月27日に発表した「2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果」を記します。

画像が小さくてご覧になりにくいと思います。
章の下段に元資料のリンクを貼りました。

経団連企業会員 1,339 社中、回答社 553 社(回答率 41.3%)
「選考時に重視する要素」の上位5項目の推移です。

 

以下は、上のグラフから数字(%)を拾ったものです。

コミュニケーション能力 82.0
主体性         60.7
チャレンジ精神     51.7
協調性         47.0
誠実性         44.2
ストレス耐性      34.5
責任感         23.3
論理性         22.4
課題解決能力      20.6
リーダーシップ     15.4
専門性         13.6
信頼性         12.8
柔軟性         12.7
創造性         12.1
潜在的可能性(ポテンシャル  )11.6
一般常識          6.6
語学力           6.6
履修履歴・学業成績     4.2
留学経験          1.1
その他           4.0

 

コミュニケーション能力を重視する企業が多いですね。

 

 

元資料
「2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果(2017 年 11 月 27 日)
(一般社団法人 日本経済団体連合会サイト」)

 

コミュニケーション能力が低いのは会社側ではないでしょうか?

 

私、ふと閃いたことがあります。

コミュニケーション能力を求める会社の方が、実は能力が低いのではないか?

 

「コミュニケーション能力が低い」と面接で評価される学生がいたとします。

 

この学生が入社した場合、会社がちゃんと学生の個性を理解し的確にコミュニケーションをとって教育するならば、入社後に活躍するはずです。

理解は、コミュニケーションから始まりますね。

会社が学生を理解できないということは、会社側のコミュニケーション能力が低いのではないでしょうか?

 

仮に自己表現が苦手な学生のことを考えましょう。

もしも会社側にコミュニケーション能力があるならば、この学生を受け止め、安心させ、リラックスできる状態で学生の心を引き出し、面接ができるのではないでしょうか?

このように考えますと、コミュニケーション能力が低いのは学生側ではなく、むしろ会社側ではないかとすら思えてきます。

 

このことは、入社後の社員教育やOJTにも当てはまるのではないかと考えます。

会話が苦手な新入社員、理解力と共感力と表現力が低い新入社員はどちらにもいます。

「あの新入社員はコミュニケーション能力が低い」と上司や同僚が評価することでしょう。

しかし、上司や同僚が新入社員の特性を理解して認めることがコミュニケーションの第一歩だと思います。

それが出来ないならば、会社側がコミュニケーション能力が低いのではないでしょうか。

 

「コミュニケーション能力」という言葉にとらわれて、自信をなくしている方々がい多いと聞きます。

数十社の会社面接で不合格となり、自分は社会から否定されているのではないかと悩む学生も多いようです。

 

 

その学生さんにお伝えしたいことがあります。

「コミュニケーションをとる度量がないのは、会社側(または社会側)ではないか」と考えてみてはいかがでしょうか?

もちろん、挨拶をする、報告連絡相談をする、分からないことは尋ねる、相手を否定せずにまずは受け止めるなどのコミュニケーションの大切さを知り、習得する不断の努力は誰もが必要です。

私がここで申したいのは、「コミュニケーション能力」という言葉は、力がある側(多数派と言い換えても良いです)が自分のことは棚上げしておいて、少数派に向かって乱用している可能性が大きいということです。

コミュニケーションの取り方は、一つの正解があるわけではありません。

いくつもの方法と手段があります。

この多様性を会社側(社会)が理解することは、会社(社会)にとっても活性化につながると思います。

 

 

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