10.「”have to” 型コンサルタント」 と「”want to” 型コンサルタント」

こんにちは。

今年の夏は暑かったですね。

被災地の方々の心身のお疲れ、いかばかりかと拝察します。

 

今回は、”have to” から “want to” への発想転換について述べます。

 

まずは、”have to” の意味を “must”との比較を通して確認します。

 

 

コンサルタンントにおける “must” と “have to” の違いについて

 

中学生のころ、”must” は「しければいけない」という意味だと教わりました。

同時に、”must” と対比して “may” は「してもよい」という意味だとも教わりました。

“must” は厳しくて嫌な単語だなと感じたことを覚えています。

そして、いつでしたか忘れましたが「”must”と”have to”は同じ意味です」とも教わりました。

当時は何も考えず受け止めていました。

しかし、最近になって、”must” と “have to” は本当に同じ意味だろうかと疑問を持ちサイトを検索しました。

すると、次のようなことが分かってきました。

1.
“must” も “have to” も同じ「しなければいけない」という意味である。

2.
しかし、ニュアンスとイメージの違いがある。

3.
“must”
・コアイメージは「これしかないモノが迫ってくる」。
・用法は「義務」「強い確信」「強いオススメ」。
・「私自身の気持ち」という内的要因で「しなければいけない」。

 

4.
“have to”
・コアイメージは
(状況的に)~しなければいけない」。
・用法は「(状況的に)~しなければいけない」。
・「客観的な必要性」という外的要因で「しなければいけない」。

 

5.
特に主語を “you” とすると、違いが際立つ。
・”You must” は「直接的な指揮命令」であり強制的なニュアンスが強い表現。
・”You have to” は「状況や規則による誘導」であり必要条件を伝えているような感じになります。

 

 

コンサルタントにおける「しなければいけない」は、”have to” がふさわしいですね。

 

次は本題に入ります。

日々の行動は、”have to” ですか? ”want to” ですか?

 

ある平日。

朝から夜中までの行動を思い出してみましょう。

・目が覚めベッドから出る。
・朝食を摂る。
・洗面をする。
・トイレ。
・新聞を読む。
・着替える。
・出勤する。
・電車に揺られる。
・社に到着する。
・メールとサイトをチェックする。
・勤務する。
・昼食を摂る。
・勤務する。
・退社する。
・電車に揺られる。
・ジムで汗をかく。
・買い物をする。
・自宅に到着する。
・調理する。
・皿洗いする。
・風呂に入る。
・テレビを観ながら夕食を摂る。
・読書、音楽鑑賞、酒、ネットサーフィン。
・時に営む。
・寝る。

 

 

さて、これらの行動をとるときの意識と気持ちを振り返りましょう。

“have to” で動いていますか?

それとも “want to” で動いているでしょうか?

無意識にとる行動ではあるものの、あらためて考えてみると多くの行動が “have to” から始まっているのではないでしょうか?

 

なにも “have to” がいけないとは言いません。

立てた目標に近づくためには幾つもの “have to” が必要ですね。

 

しかし、行動の多くが “have to” であるということは残念な気がします。

“want to” から動くことがもっと多くても良いと思うのです。

 

 

『遊びやせむとや生れけむ』

 

850年ほど前に編纂された歌謡集の歌の一節です。

あとに『戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ』と続きます。

色んな解釈と感想があるかとは思いますが、私はこんな風に思っています。

 

子どもがそうであるように、人はだれしも夢中になって遊び楽しむために生まれてきたのだ。

働くために生まれてきたのではない。

どんな生き方が得だとか意味があるとかなんて二の次。

ウキウキすることがあれば、「するな」と言われても自然と心と身体が踊るものである。

 

 

“have to” ではなく “want to” から動くことこそが、人が生きる根源的動機だと思います。

このことは、仕事も同じこと!

 

「”have to” 型コンサルタント」 から「”want to” 型コンサルタント」へ

 

さて、コンサルタントの話に移ります。

顧客が変化するときはどんな時でしょうか?

顧客が納得して行動に移すときはどんな時でしょうか?

現状を分析し問題点を浮かび上がらせ、改善までの道筋を示した時でしょうか?

 

「やらされ仕事からはしたくない」が顧客の本心ではないでしょうか。

「コンサルタントからの指摘が理が通っていて『しなければいけない』と分かっていても、できればやりたくない」と抵抗したくなるのが人の常ではないでしょうか。

 

いくら “have to” を説いても顧客が実際に変化し行動に移さなければ意味がありません。

顧客、特にトップの “want to” に火をつけることが早道です。

 

 

「〇〇したい」
「〇〇に自分を託したい」
「〇〇が自分の生きる意義だ」

この「〇〇」こそが改革の原動力となります。

 

“have to” から始まる改革なんてしれたものです。

自己啓発セミナーと同じもので、一時の盛り上がりに終わるケースが多いです。

“want to” が基となり灯った火を継続させることがコンサルタントの手腕ではないでしょうか?

 

 

※ 英語画像引用および英語解説参考サイト→“must” と “have to” の違い

 

 

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10.「”have to” 型コンサルタント」 と「”want to” 型コンサルタント」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9.「メラビアンの法則」を利用したコンサルタント

こんにちは。

暑い日々が続いています。

耐えられますか?

耐えられない方は、この画像を楽しみに夕方まで乗り切ってください。

 

 

一口で空けてくださいませ。

お代わりですか?

どうぞ、どうぞ、お注ぎいたします。

 

 

まだ暑いですか?

では、耳を澄ませてください。

 

 

風もお送りしましょう。

 

 

汗が気になる方は、お風呂にお浸かりください。

 

 

私は、ビールも風鈴も扇風機も風呂も必要ありません。

毎日、ヤシの実に囲まれたリゾートで極楽生活を送っていますから。

 

 

先日は北極でオーロラを観てきました。

自然のスペクタクルに感動しましたが、さすがに寒かったです。

 

 

実は、自宅の目の前に新幹線が通りましてね。

(画像引用:フォト蔵)

私の田圃が売れて「ゴールド」に化けたんです。

 

 

孫にはブーちゃんの貯金箱をプレゼントしました。

 

 

妄想です。

すみません。

妄想を楽しむだけはタダでいいですね!

 

前書きが長すぎました。

暑さに免じて(?)、お許し願います。

 

今回は、「メラビアンの法則を利用したコンサルタント」について記します。

 

「メラビアンの法則」とは?

 

コンサルのお師匠が私との何気ない会話の中で「3Vルール」と申しました。

私はお恥ずかしいことに、何のことやら分からず、といって会話を堰き止めてもいけないので、そのまま流しました。

すぐに調べますと、「メラビアンの法則」のことでした。

 

「メラビアンの法則」とは、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが1971年に提唱した法則です。

「7・38・55の法則」とも呼ばれています。

 

どんな法則か?

 

「話し手」の真意が「聞き手」に対して、何を媒介とすれば伝わりやすいか?
このことをメラビアン先生は、実験を通して数値で表しました。

媒介は、次の3種類です。
結果は、「%」で記します。

・言語情報(Verbal)ー話の内容・・・・・・・・・・・・・・ 7%
・聴覚情報(Vocal)ー声のトーン、大きさ、速さ、口調・・・ 38%
・視覚情報(Visual)ー表情、仕草、視線、身振り、服装・・・55%

 

 

今回投稿するにあたり、「メラビアンの法則」について書かれた幾つかのサイトを確認しましたが、私は自分流の言葉でご説明させていただきます。

メラビアン先生の著書を読んだことはありません。最初に打ち明けます。

なお、先生ご自身のサイトはこちらをクリック願います。

 

まずは、誤った理解から。

「メッセージの効果的な伝達にとって大切なのは、言葉(言語情報)よりも、見た目(視覚情報)や声の調子(聴覚情報)である」。

これが誤った理解です。

 

換言すれば、

「人に何かを伝えたいときは、自分がどんな言葉で何を言うかはあまり気にしなくても良い。自分の見た目と口調を工夫すれば良いのだ」

という理解は間違いです。

 

極端に申せば、

「営業成績を上げるためには、営業トークなんて関係ない」

「カッコよく振る舞い、魅力的な声を出せば、中身がなくても、モテル」

間違いですよー!

 

 

 

では、正しい理解とは?

「貴方の言葉と態度と口調の3つが一致しているならば、相手は貴方の主旨を理解してくれる。
しかし、「言葉(言語情報)」と、「表情や仕草や目線などの態度(視覚情報)」と、「口調の大きさや速さ(聴覚情報)」がバラバラならば、相手は混乱する。
この時、相手は貴方の言葉ではなく、貴方の態度と口調の方から受ける印象を重視して貴方を理解する」

 

すなわち、「メラビアンの法則」の前提は、三つの情報がバラバラであること。

その前提の場合にのみ、「情報の受け手は、送り手の言語情報よりも視覚情報と聴覚情報を優先して受け止める」ということが研究成果から言えるのです。

したがって、通常のコミュニケーションの場合については、メラビアン先生は言及していません。

 

 

さて、貴方が相手を褒めたいと思って、相手に接する場面を想像してください。

・言葉では「貴方はこの仕事を一生懸命やってくれたね。ありがとう」と言う。

・態度は、足と腕を組み、相手の目を見ない。

・口調は、小さな声で事務的に慌ただしく喋る。

この時に、相手はどう感じるでしょうか?

貴方に褒められたと純粋に受け取ってくれるでしょうか?

私でしたら「本当は私の仕事なんてどうでもいいと思っているのかな。もしかすると、私の仕事に対して満足していないのかもしれない」と感じると思います。

 

次は、貴方が経営陣に分析結果を報告する場面です。

貴方が顧客の業務を分析した結果、戦略に対する理解において経営陣と部長層とが乖離していることに気付き、経営陣にそのことを説明するとします。

・言葉では「各部署の現場感覚が経営に伝わっていない。経営が考える戦略の真意を現場が誤って理解している」と言う。

・態度は、無表情で。

・口調は、ぼそぼそ。

これでは、経営陣に事の重大さが伝わらないですね。

「そうだね。私も薄々は気になっていたのだが、、、、」。
経営陣の一言で次の話題に移りそうです。

 

 

言語で真実を語り、非言語で真剣さを示す

 

すでのご理解いただいたことと拝察します。

もう何も書く必要はないかもしれませんね。

とは申しましても、最後の締めを書かせてください。

 

人が貴方の提言に心動かされるとき、

人が貴方という人間を受け止めるとき、

人が逃げずに自分自身を振り返るとき、

人が自身と会社の変革の必要性を胸に刻むとき、

 

「そのとき」は、貴方にかかっています。

 

 

貴方の言葉、貴方の態度、貴方の口調。

この三つを一致させたとき、

相手は貴方を丸ごと信頼し受け入れてくれることでしょう。

 

 

 

 

 

しつこいですが、暑気払い画像を。

 

 

 

 

 

最後に、

私の夏の炎を。

 

 

 

(画像引用:asahi.com)

 

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8.ワールドカップに見る、西野監督の胆力

9.「メラビアンの法則」を利用したコンサルタント

 

8.ワールドカップに見る、西野監督の胆力ー動かないという決断ー

日本は予選リーグのポーランド戦に負けましたが、決勝トーナメント進出を果たしました。

朝早く目覚めてテレビを入れると、ベルギー相手に日本が2点をリード。

驚きました!

 

 

その後、立て続けに2点を入れられ同点。

さらにアディショナルタイムにカウンターをくらい、結果としては2×3で負けました。
3点目のカウンター(YouTube)

リアルタイムで私が観たのはベルギーの3得点だけというトホホでしたが、優勝候補相手に見事な戦いぶりだったと思います。
試合ダイジェスト(YouTube)

 

今回は、「予選リーグ最終戦」で西野監督がとった選択について、コンサルタントの視点で、感想を述べたいと思います。

 

 

予選リーグ最終戦 日本×ポーランド、セネガル×コロンビア

 

ネットでは、予選リーグ最終戦における西野監督の采配を巡る記事を多く見かけました。


まずは、日本がポーランドとの最終戦を迎える時点での状況をおさらいします。

1.
日本がポーランドに勝つか引き分けならば、決勝トーナメントに進める。

すなわち、日本の決勝リーグ進出は「自力」で決定します。

2.
日本がポーランド戦に負けた場合は、同時進行のコロンビア×セネガル戦の結果による。
・コロンビアがセネガルに勝てば、日本が進出。
・コロンビアとセネガルが引き分ければ、日本は進出できない。
・セネガルがコロンビアに勝てば、セネガルと日本の3試合分の得失点差・総得点・警告カード差によって、日本が進出できるかどうかが決まる。

すなわち、日本の決勝リーグ進出は「他力」によって決定します。

 

次に、当日の日本×ポーランド戦と、同時進行だったセネガル×コロンビア戦を時間経過に従い記します。

 

1.後半14分

日本はポーランドに失点する。
(日本0×ポーランド1)

2.後半29分

コロンビアがセネガルから1点を奪う。
(セネガル0×コロンビア1)

この時点で、両試合の得点と勝敗がこのまま動かなければ、日本が決勝トーナメント進出ということになる。

しかし、もし日本がさらに失点するか、日本が失点しなくともセネガルが1得点入れたならば、日本は決勝トーナメントに進出できないこととなる。

3.後半30分~35分ごろ

西野監督は、コロンビアがセネガルから1点を奪ったことを知る。

 

4.後半40分~試合終了までの10分間(アディショナルタイムを含む)

西野監督の指示により、日本は攻撃を止め自陣でボールを回す。
同時にポーランドも攻撃を止めボールを奪おうとしない。

他方、セネガルはコロンビアに攻撃するが得点を奪えない。

5.両試合が終了

日本0×ポーランド1
セネガル0×コロンビア1

1位: コロンビア 勝ち点6
2位: 日本    勝ち点4
3位: セネガル  勝ち点4
4位: ポーランド 勝ち点3

日本はセネガルと勝ち点・得失点差・総得点・両国間の勝敗とも同じだが、
警告カード点数が少ないため、日本の決勝トーナメント進出が決定した。

 

 

西野監督の選択

 

西野監督は、日本の決勝トーナメント進出の可能性を次のどちらに賭けるかを決断しました。

A案:日本が攻め、ポーランドに同点で追いつく可能性(自力進出)。

B案:同時進行のセネガル×コロンビア戦がこのままの結果で終わる可能性(他力進出)

西野監督はB案を選択する決断をしました。

そして、この決断は吉と出ました。

試合終了までの10分間、西野監督は祈るような思いだったことでしょう。

日本が頑張ることを祈るのではなく、セネガル×コロンビア戦がこのままのスコアで終わることを祈ったのです。

この西野監督の決断には、賛否両論ありましたね。

 

(画像引用:読売新聞)

 

動かないという決断

 

自社の業績が思うような結果をあげていないとき。

他社の芳しい活躍を知るとき。

経済の動きが活発なとき。

 

このような時は焦るものです。

 

動かなければいけない。

 

人事制度を変えよう。

商品開発で多角化を図ろう。

マーケティング手法を見直そう。

新たな領域に営業をかけよう。

組織改革をしよう。

 

前向きで結構なことです。

 

しかし、社員の視点を想像なさってください。

社員は経営者をしっかりと見ているものです。

 

確実な戦略に基づいた変革ならば良いのです。

到達目標が明確で、ある程度の道筋が練られているならば良いのです。

しかし、焦りから生まれた戦術変更、時には朝令暮改になりかねない変更が度重なると社員は疲労感を持ち、そのうちに疑心暗鬼の渦に巻き込まれるものです。

 

経済の動きと業界の動向をしっかりと見極めてさえおれば、あえて「動かない」という選択も考えたいものです。

 

 

動かないということは、決して「他人任せ」ではありません。

「動かない」という決断が出来るのは、肝が据わっていないとできません。

自分を信じ、他者を信じなければ出来ないことです。

 

逆に言えば、すぐに動きたくなる人は、安心感・信頼感というものがなく落ち着かないのでしょうね。

心が不安と焦りに満ちているのかもしれません。

 

「動かない」ということを考えさせられる西野ジャパンでした。

 

 

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7.「1on1」(Google・Yahooなどが取り入れている指導法)が効果的!

こんにちは。

梅雨入りした地域も多いことでしょう。

 

 

「梅雨」の語源は諸説あるようですが、「梅の実が熟すころに雨が降るから」という語源が情緒があって気に入っています。

なお、英語では、”the rainy season ”というそうです。

ということは、英語圏でも「梅雨」があるのですね。

 

今回は、Google・Yahooなどが取り入れている人事制度「1on1」について、方法と効果を書きます。

 

「1on1」とは?

 

 

「1on1」とは、上司と部下による二人だけの定期的なミーティングのことです。

通常の集団ミーティングは、多人数ですね。

部署の共通課題を確認するにはこのミーティング形式が適しています。

一方、一人ひとりは経験も性格も役割も目標も本来は異なります。

1on1は、各人の差異を尊重したミーティングとなります。

 

1on1ミーティングをする頻度は、例えば月に1回1時間とか、隔週合計3時間といった具合です。

大切なのは、上司と部下が「定期的に」話し合うということです。

 

 

「定期的じゃないけど、必要に応じて業務のことを、毎日二人で話しているよ。指示したり、相談を受けたりしながらね」

「時々、居酒屋で仕事のことや、時には人生論を話し合っているよ」

とおっしゃる方も多いことでしょう。

 

しかし、思い出してみてください。

その話し合いの中身は、上司から部下への仕事内容の伝達であったり、具体的な仕事に関するアドバイスではないでしょうか?

もしかすると、注意事項やお説教になっていないでしょうか?

 

ここでご紹介する「1on1」は、極論を書くならば、日々の業務内容のことは話さなくても良いのです。

「え? じゃあ何を話し合うの?」

というご質問が挙がりそうですね。

1on1で話す内容とは?

 

 

例えば、このようなことを部下に語ってもらいます。

 

・最近、やりがいを感じていること。

・最近、仕事で困っていること。

・自分の強味と弱味、換言すると、伸ばしていきたい点と足りない点

・仕事上、上司や会社から支援してほしいこと。

・職場環境の雰囲気や制度で疑問に感じていること。

・会社全体が目指している目標と自分の仕事とのすり合わせ。

・今後すぐに取り組みたい仕事。

・数年後に、実現していたい自己像。

・この会社で頑張っていく上での希望や戸惑い。

・健康状態や趣味や家庭環境も含めた個人的な相談。

 

いかがお感じでしょうか?

 

 

目先の業務内容にとらわれず、広い領域を話題にしますので、まるでコンサルタントやカウンセリングみたいだとお感じになられたのではないでしょうか?

部下がクライアントで、上司がカウンセラーみたいですね。

或いは、恩師と生徒みたいですね。

 

1on1の目的とは?

 

1on1は、上司が部下に自分自身を振り返る機会を与えます。

 

結果として、「部下の成長を促すこと」が、第一の目的です。

 

第二には、「上司と部下とのコミュニケーションの円滑化」です。

 

第三は、「会社全体と一人ひとりとの関係性の点検(すりあわせ)と再構築(共有化)」です。

 

1on1をうまく行うためには?

 

 

上司と部下との信頼関係が基本にないと、最初はてこずるかもしれません。

とは言っても、最初から信頼関係ができているわけではありませんね。

そりの合わない上司・部下もいることでしょう。

そんな場合は、1on1をきっかけに、お互いの関係が築き上げられるといいですね

 

 

さて、1on1ミーティングが上手くいくには、信頼関係を築くことが大切ですが、そのために大切なことは何でしょうか?

どんなミーティングを目指せば良いでしょうか?

部下側からすると、
・「何でも言えるミーティングであること」
・「何を言っても叱責されないミーティングであること」
が大切です。

一方、上司側からすると、
・「部下が心を開いて自分に話をしてくれるようなミーティングであること」
・「部下の話に耳を傾けることで、部下が自らの課題と目標に気付くミーティングであること」
が大切です。

ちょっと抽象的過ぎますね。

 

次の章では、上司の心構えとテクニックを具体的に書きますね。

 

1on1の心構えとテクニックとは?

 

まずは、上司の心構えを記します。

次の3点をご理解願います。

 

 

1.
部下は会社の歯車ではありません。
当然、自分の道具ではありません。

2.
部下も一人のサラリーマンとして成長しながら(時には波もありますが)、仕事と会社にかかわっています。
結果として、人としても成長できます。
そのために、自分が部下にできることは何かを考えましょう。

3.
忙しい日々、1on1を定期的にすることは大変でしょうが、部下の成長にとって1on1は当面の業務よりも大切な機会となることが多いです。

 

 

次は、テクニック8点を記します。

 

1.
部下の話をさえぎらずに聞いてください。
(心理学の領域では、「傾聴」といいます)

“もともとカウンセリングにおけるコミュニケーション技能の1つ。
傾聴の目的は相手を理解することにある。
それにより、話し手がが自分自身に対する理解を深め、建設的な行動がとれるようになるようサポートする。
傾聴で大切なのは次の3つとされる。
・言葉以外の行動に注意を向け、理解する(姿勢、しぐさ、表情、声の調子など)。
・言葉によるメッセージに最後まで耳を傾け、理解する。
・言葉の背後にある感情も受け止め、共感を示す。”
(ネビゲートビジネス基本用語集より)

2.
部下の立場と気持ちをまずは受け止めてください。

この姿勢が部下に伝わると、部下は心を開けてくれます。
(両者に「ラポール(=信頼関係)が生れた」といいます)

”(ラポールとは)主として2人の人の間にある相互信頼の関係。すなわち,「心が通い合っている」「どんなことでも打明けられる」「言ったことが十分に理解される」と感じられる関係。”
(ブリタニカ国際大百科事典より)

3.
上司がしゃべる時間と部下がしゃべる時間の割合は、2対8を目指してください。
上司は聞き役です。
1on1は、部下が自分を振り返ってしゃべることに意味があるからです。
上司は、引き出し役に徹します。

4.
「なぜ? どうして?」と問いかけも部下に内省を促すきっかけではありますが、多用は避けてください。
何度も問われると、叱責されているように感じることがままあります。
「なぜ?どうして?」よりも、「どのように?」「どんな感じ?」「例えばどんなこと?」という問いを入れるとよろしいでしょう。

5.
具体的な業務の話は少なめにしましょう。
業務の話は、仕事中にいくらでもできますから。

6.
時々、メモを取りましょう。
部下からすれば、上司がメモを取ってくれる様子を見ることで、自分に関心を持ってくれていると感じるものです。
また、メモを数か月後ご覧になると、部下の変化が読み取れます。

7.
ミーティングの時間は、多少の長短はあっても、決められた時間で行いましょう。
上司の問いかけに、部下が無言であったとしても、答えを急かせないように。
ましてやミ―チングを打ち切ることは絶対に避けねばいけないことです。
無言の時間は、部下が自分を見つめる意味ある時間なのです。

逆に時間を長く延長するのも避けたほうが良いです。
部下がアレコレと日常の談話のように語るのは信頼感の表れとも言えますが、決められた時間内で、部下自身が事の軽重を判断して話すことも大切ですから。
いつでもできる談話によって、本当は見つめるべき自己から目をそらす時間になっては無駄です。

また、部下が心を開いた時は気持ちが開放的になって話がとめどもなく膨らむことがあります。
自分の目標や進むべき道に気付くことは何よりも大切です。
しかし、あくまでも職場での1on1です。
「膨らみすぎた夢」に部下が引きずられないように(現実との落差にがっかりしないように)、予定した時間内で終えたいものです。

 

8.
本質的な課題や目標が見えてくる瞬間を大切にしましょう。
この瞬間が大切です。
この機会を逃さず、目標を実現するための方策をお互いで考えましょう。
上司は部下に課題発見解決に向かう計画を考えさせるよう促し、一方部下が課題発見解決が出来るために自分が出来る支援内容を上司は考えたいものです。

 

 

 

1on1のまとめ

 

1on1の在り方と効用を部下の視点でまとめてみます。

1.
「引き出す×引き出される」

日々の業務に追われていますと、目の前の課題にとらわれてしまい、中長期的な視点を持てないものです。

1on1における上司の傾聴によって、部下は強みと今後の目標が自ずと見えてきます。

この目標は上司から与えられたものではなく、自分自身の中から湧いてきたものです。

したがって、部下は解放感をもって主体的に働けるようになります。

 

2.
「支える×支えられる」

1on1は、上司と部下との共同作業です。

上司に支えられていることを感ずることによって、部下は新た目標を遂行する勇気を持ちます。

信頼感の中で仕事をするほど心強いことはありません。

会社全体の目標・上司の目標・部下の目標、これら3つが共有できるといいですね。

 

 

 

明日からといわず、今日から取り入れてみてください!

最初はぎこちないかもしれませんが、試行錯誤を繰り返すうちにお互い馴染んできますよ。

 

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6.ティーチングとコーチングの違い

こんにちは。

5月も残りわずかとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

日々の気温の差が大きく、私にとっては疲れやすい月でした。

 

教えるとは?

 

さて、大学スポーツ部の指導の在り方を巡って報道が連日なされていますね。

 

 

両部ごとの記者会見を見ていて思い出した言葉があります。

 

それは、

教えるとは、未来を共に語ること。
学ぶとは、真実を胸に刻むこと。

(フランスの詩人ルイ・アラゴンの言葉)

 

加害側の指導者は、教えるということを「上位下達」だと思い込んでいると推測します。

しかも、権力を暗に匂わせながら。

 

先の言葉「教えるとは、未来を共に語ること」の「未来を共に語る」は、教える側と教えられる側双方が場を共有していることが大前提だと思います。

だからこそ信頼関係が生まれ、「学ぶとは、真実を胸に刻むこと」が可能となるのです。

権力構造の下に置かれた場合、人は場を共有することはできないものです。

この場合は、教えられる側は「相手をコントロールするには権力を使えばよいと学ぶ」こととなることでしょう。

困ったことに、この考えは部活動に限らず、企業・家族・地域活動の中でも見受けられます。

大仰ですが、ある意味では「日本の社会が抱える闇」かもしれません。

人と人との関係は同じ場を共有することで生まれる信頼が基盤です。

信頼からは安心が生まれます。

安心からは自己肯定感が生まれます。

自己肯定感からは勇気が生まれます。

この勇気こそがチャレンジ精神を育みます。

 

 

いうまでもありませんが、被害側の指導者は、これらのことを理解し実践なさっていることでしょう。

 

企業においては、仮に部下が大失敗しても「上司が心から叱りフォローしてくれる」という風土を全社挙げて作りたいものですね。

 

ティーチングとコーチングの違いについて

 

またまた思い出した言葉があります。

「最初はティーチングが必要だが、その内にコーチングに切り替えると良い」。

 

実は、この言葉は、私のコンサルタントのお師匠さんから教えられた言葉です。

 

ティーチングもコーチングもさまざまな場面において使われる言葉ですね。

 

 

お師匠さんによるコーチングの定義は、

「信頼を基盤とするパートナーシップに基づいた、変革と学習に関するパフォーマンス」。

この定義でキーになる言葉は三つ。

・信頼

・パートナーシップ

・学習

 

再度、フランスの詩人ルイ・アラゴンの言葉を引きます。

教えるとは、未来を共に語ること。
学ぶとは、真実を胸に刻むこと。

学習、すなわち「学ぶとは、真実を胸に刻むこと」です。

コーチとの良きパートナーシップが築いた信頼があるからこそ、自分の心が開くのです。

ここでは、権力は全く介在しません。

命令されるからではなく、自ら心が開くのです。

 

真実を胸に刻み、顧客へのコンサルタントを続けたいです。

 

今までの投稿

1.「仏壇の前に座って、答えを求めます」

2.マティーニ

3.コンサルタントは無料?

4.良き友三人ー徒然草より

5.ほんとうはね、、、、。

6.ティーチングとコーチングの違い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5.ほんとうはね、、、、。

この世の中、「〇〇が良い」、「〇〇は悪いことだ」、「人は〇〇であるべきだ」、「社会と会社は〇〇であるべきだ」といった評価に満ちているように感じます。

良い評価に安心し、悪い評価を怖れ、一喜一憂する毎日ですね。

これって、なんか疲れるのです。

 

よかろうが悪かろうが、それが現実ならばそれでいいと思いませんか?
現実を現実として受け入れ、自分に対しても人に対しても社会に対しても企業に対しても、何の評価もしないこと。

 

 

なんでこんなことを書いたかと言いますと、、、、

大手IT会社は「マインドフルネス」という考え方を取り入れているそうで、マインドフルネスを調べていました。
そこで「観照療法」という言葉に出会ったのです。

「観照療法」でグーグル検索しました。
このサイト一番トップに表示されました。

拝読しますと、アレマ。
マインドフルネスの説明が書かれていました。

コンサルタティングは、「問題を発見し、解決策をみつけだし、経営陣に提案すること」です。

でも、ほんとは、ほんとはね、

「じっとご自身と貴社を見つめてください。何を感じますか?」
と経営者に問いをなげかけるだけでコンサルティングの8割は済んでいるのではないかと思います。

残りの2割は経営者の心に寄り添うこと。

こんな風に思うのは、散りゆく桜を見たからでしょうか?

 

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4.良き友三人ー徒然草より

5.ほんとうはね、、、、。

 

4.良き友三人-徒然草より

吉田兼好は『徒然草』百十七段で、こう言っています。

 

善き友三つあり。
一にはものくるる友
二には医師
三には知恵ある友

なんだか正直すぎて笑い出したくなります。
「物をくれる友」って!
兼好はよほど生活に困窮していたのでしょうね。

 

 

現代の良き友とは?

 

現代では、いざと言うときの為に持ちたい友だちのベスト3は、
「弁護士」
「医師」
「カウンセラー」
だと聞いたことがあります。

これに納得します。
人によれば、「税理士」と「占い師」も友だちに持ちたいかもしれませんね。

兼好は、良き友の前に、悪い友について言及しています。

「友とするに悪き者、七つあり。」です。

友とするのに悪い者には、七つの人がある。
一つ目は、身分が高くて高貴過ぎる人。
二つ目は、若い人。
三つ目は、病気知らずで身体が強い人。
四つ目は、酒を好む人。
五つ目は、気が荒くて勇敢な兵士。
六つ目は、嘘つきな人。
七つ目は、欲深い人である。

私が今回書きました逆で、兼好は悪い友の次に良き友について書いていますので、気に入らないタイプの人を書きたかったのが本心ではなかったかと推測します。
こんなに毛嫌いしていたら誰も友達になってくれそうにないのではないかと心配するくらいです。

さて、コンサルタントは、人から良き知人として求められているのでしょうか?

私は「YES」と言いたいです。

兼好が3番目に書いている「三には知恵ある友」がまさにコンサルタント。
現在では「カウンセラー」の役割がコンサルタントでしょうか。

 

コンサルタントは何に気を付けなければいけないのでしょうか?

 

これも兼好の「友とするに悪き者、七つあり。」が参考にしましょう。

「二つ目は、若い人。」
「三つ目は、病気知らずで身体が強い人。」
この二つは「顧客の知識の持ち方を推測して、相手に分かりやすいように話しましょう」と読み替えれて、会話に注意しましょう。

「四つ目は、酒を好む人。」
これは痛い。
朝まで酒が残らないように!

 

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4.良き友三人ー徒然草より

 

3.コンサルタントは無料?

仕事柄か、立食パーティーに出席することが多い。

問われて、ITコンサルタントだと名乗ると、あれこれと相談事を持ちかけられる。

営業にITシステムを入れたいが何から始めたらいいか、IT社員の成果をどのように測ればいいか、、、。

おい、おい、コンサルタント料なしで相談にのれっていうのかよ。

 

 

気の置けない医師にそのことを言うと、彼も同じだそうだ。

胃腸のもたれの相談、健康診断結果の数値の相談、夜眠れない相談。

目に見えないサービスは無料だと勘違いしている人ばかりだ。

困ったものだねえとお互い愚痴をこぼす。

その夜、妻との会話。

「最近疲れてさあ。
顧客の話聞くのも疲れるし、SEと交渉するのも疲れるし。
ITコンサルタント辞めて、ソフトウエア開発に転職しようかなあ?」。

「あなた、いつもそうね。自分の悩みばっかり私に言ってくる。
私をカウンセラーだと思っているの?
そう思ってんなら、カウンセラー代金ちょうだいよ」。

お粗末様でした。

 

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2.マティーニ

客先からの帰り道。

どこでもいい。
今すぐ酒が飲みたい!

社長と共に半年がかりで練りに練り上げてきた経営理念が
会長の一言でおじゃんになったのだ。

「わしは、カタカナで書かれたややこしい提案は信じん。
もっと情に訴えてくる案を出してくれ。
社長、君はどう思う?」。

「はい、私も何と申しますか、人情がにじみ出るような理念がよろしいかと」。
ケッ、雇われ社長が言いそうなことだ。

社屋を出ると西日が強い。

ややこしいカタカナ? 情に訴える?
演歌の世界か!

 

 

とにかく今は強い酒が必要だ。

経営コンサルタントがドアを開けたのは、
客先の一番そばで見つけた店。

時代を経た板壁に、飾り気がない調度。

「いらっしゃいませ。どちらでもお好みのお席に」。
白ワイシャツにダークグレーのベストを着たマスター。
髪は七三に分けている。
歳は40そこそこか。
そうなら自分より10歳下か。

カウンターの真ん中に座る。
背もたれがついた椅子が心地よい。

音楽がかかっていないことに気付いた。
こんな店にかかっていそうなジャズでないのがいい。

これは、どうも当たりを引いたようだ。

「何になさいますか?」。
注文を聞いてくるこの間もいい。

おもむろにメニューを開く。

カクテル?
そうだな、飲んだことないけど酎ハイみたいなもんだろう。
いつもと違うものを試してみるか。
少しでも気分転換しなきゃやってられない。

 

 

「マスター、マティーニを」。

「はい。何かお好みのジンはありますか?」。

「いや、ジンではなくてマティーニを」。

「いえ、ジンの銘柄は何がよろしいですか?」。

そうか。
マティーニに入れるジンの銘柄のことだな。
銘柄は何も知らない。

そもそもカクテルの名前はマティーニしかしらない。
だからマティーニを選んだのだ。

「なんでもいいよ」。

「ドライで、よろしいでしょうか?」。

ドライ?
どんな意味だ。

「いいよ、それで」。

「うちはシェーカーを使うのですが、ステアがよろしでしょうか?」

シェーカー?
ステア?
なんだそれ?

「どっちでもいいから早くね」。

イライラしてきた。
俺は酒が飲みたいだけなのだ。
いつも頼んでいるビールにしておけばよかった。

「おまたせしました」。

来た、来た。
ぐっとグラスをかたむける。

うっ、なんだこの辛さは。
アルコールのストレートな味しかしないじゃないか。

「マスター、心にジーンとくる演歌風のカクテルってないのかい」。

お粗末様でした。

 

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1.「仏壇の前に座って、答えを求めます」

2.マティーニ

1.「仏壇の前に座って、答えを求めます」:市長の言葉

こんにちは。

今から30年前の話です。

旧友に招かれ、彼の故郷の拠点都市に寄ったことがあります。
昔から漁業と海運の集散地として発展していた都市ですが、ある業界で売上世界一の企業があります。

繁華街から一本入った割烹。

我々は小上がりで、地酒と郷土料理に極楽気分。
しばらくして、知人が私の耳元で「カウンターの二人組。一人はここの市長さんだよ」と言いました。

知人と雑談しながらも、半分は市長が気になっていました。

すると、市長のこんな言葉が聞こえてきました。

「役所の皆や外部からの意見はとても参考になる。
でも、最終的な判断は、この市長がしなければいけないのだ。
案件を実施するのか見送るのか、それぞれ一長一短があることばかり。
考えに考えても迷うことが年に数回はある。
そのときは、仏壇の前に座るんだ」。

なんと!
市長が下す最終判断が仏壇の前で行われていたのです。

 

 

驚きはしたものの、謙虚さと潔さを市長から感じました。
思惑や偏見を捨て心と頭を真っ白にして、一人仏壇の前に座る市長の姿を思い描きました。

さて、貴方がカウンターで市長の隣に座っていたならば、市長の話にどんな感想をお持ちになりますか?
あるいは、市長にどのようにアドバイスをなさいますか?

実は、究極のコンサルタントの役割は、仏壇役に徹して静かに市長に寄り添うことだと思います。

経営者である最終決定者のそばに寄り添い、客観的な資料を提示して、決断を前にして市長が気弱にならないよう邪念から解き放たれた環境を作ってあげることこそがコンサルタントの役割だと考えます。

 

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